40歳でうつ病により退職したとき、私の頭の中はお金の不安でいっぱいでした。
住宅ローンはどうするのか。
家族を養っていけるのか。
貯金はいつまで持つのか。
再就職できなかったらどうなるのか。
毎日のようにそんなことばかり考えていました。
実際、私は無職期間中に貯金が底をつき、義父にお金を借りたこともあります。
夜になると不安が強くなり、「副業」「儲かる方法」などをインターネットで検索していた時期もありました。
しかし今振り返ると、不安の大きさのわりに、実際には傷病手当金や失業手当などの制度に支えられ、周囲の助けも借りながら何とか生活することができました。
そして就労移行支援を経て再就職し、現在は再び働いています。
この記事では、私が無職期間中のお金の不安とどのように向き合ったのかを体験談としてお伝えします。
今、お金の不安で押しつぶされそうになっている方の参考になれば幸いです。
この記事でわかること
・退職直後に私が感じていたお金の不安
・傷病手当金や失業手当を受給していても不安だった理由
・無職期間中に実際に行っていたこと
・お金の不安との向き合い方
・社会復帰した今だから思うこと
目次
退職直後はお金のことばかり考えていた

40歳で会社を退職したとき、私の頭の中はお金の不安でいっぱいでした。
うつ病が再発し、これ以上働き続けることが難しくなったため退職を決断しました。しかし、退職したからといって不安が消えるわけではありません。
むしろ会社員という立場を失ったことで、これから生活していけるのかという恐怖の方が大きくなりました。
当時の私は住宅ローンを抱えていました。
妻と娘もいます。
自分一人の問題ではなく、家族の生活がかかっているという思いが強くありました。
さらに苦しかったのは、転職に反対していた妻や義両親の意見を押し切って転職した結果、うつ病を再発してしまったことです。
「やっぱり前の会社に残っていた方が良かったのではないか」
「家族に迷惑をかけてしまった」
そんな後悔が何度も頭をよぎりました。
退職直後は毎日のようにインターネットでお金に関する情報を探していました。
「副業」
「在宅ワーク」
「すぐに稼げる方法」
「儲かる仕事」
今振り返ると怪しい情報も多かったのですが、当時は少しでも収入につながる方法がないか必死でした。
夜になると特に不安が強くなりました。
布団に入っても眠れず、
「貯金がなくなったらどうしよう」
「住宅ローンは払えるのだろうか」
「もう再就職できないのではないか」
そんなことばかり考えていました。
今振り返ると、お金そのものよりも『将来が見えないこと』に不安を感じていたのだと思います。
収入がなくなることも怖かったですが、それ以上に『いつまでこの状態が続くのか分からない』ことが私を苦しめていました。
収入はあった。それでも不安は消えなかった

退職後、まったく収入がなくなったわけではありませんでした。
休職中から受給していた傷病手当金があり、退職後もしばらくは継続して受給していました。
当時の受給額は月におよそ25万円ほどだったと記憶しています。(そこから住民税と社会保険料を自分で支払う必要がありました)
その後は失業手当を受給し、私の場合は300日間受給することができました。
こうして振り返ると、制度のおかげで一定の収入は確保できていました。
しかし、当時の私は安心できませんでした。
なぜなら、収入があることと将来への不安は別の問題だったからです。
住宅ローンの支払いは続きます。
娘の将来もあります。
そして何より、いつ再就職できるか分かりませんでした。
収入が入ってきても、
「このお金がなくなったらどうしよう」
という考えが頭から離れませんでした。
実際、無職期間が長引く中で貯金は少しずつ減っていきました。
最終的には義父にお金を借りることになります。
借金をお願いしたときは、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
40歳を過ぎて家族を養う立場でありながら、お金を借りなければ生活できない状況になってしまったことに情けなさも感じていました。
それでも義父は私を責めることなく助けてくれました。
当時はその支えがどれほど大きかったか分かりませんでしたが、今振り返ると本当に感謝しています。
正直に言うと、私は傷病手当金や失業手当を受給したから安心できたわけではありません。
「なんとかなるかもしれない」
そう思えたのは、再就職先が決まったときでした。
再就職が決まるまでは、不安が完全になくなることはありませんでした。
だからこそ今、お金の不安を抱えている人に伝えたいことがあります。
不安を感じるのは当たり前です。
制度を利用していても不安は消えません。
私自身もそうでした。
それでも利用できる制度を活用しながら、一歩ずつ社会復帰に向けて進んでいけば、状況は少しずつ変わっていきます。
回復を優先することが結果的に近道だった

お金の不安があったとはいえ、何もしていなかったわけではありません。
在宅でできる模試の採点アルバイトをしたこともありますし、自己アフィリエイトにも取り組みました。
少しでも収入につながればという思いがあったからです。
ただ、本格的に働くことについては慎重に考えていました。
その理由は、自分の性格をよく分かっていたからです。
私はもともと真面目な性格です。
仕事を始めれば、どうしても頑張ってしまいます。
手を抜くことが苦手で、期待に応えようとして無理をしてしまうタイプです。
実際、前職を退職するきっかけになったうつ病の再発も、転職後に無理を重ねたことが大きな原因だったと思っています。
だからこそ、焦って再就職しても同じことを繰り返すだけだと感じていました。
お金の不安はありました。
早く働かなければという気持ちもありました。
それでも中途半端な状態で働き始めれば、また無理をして体調を崩してしまう。
そんな未来が容易に想像できたのです。
当時は、
「まずはしっかり回復すること」
を最優先にするよう意識しました。
睡眠を整える。
通院を続ける。
散歩をする。
今の自分にできることを積み重ねる。
一見すると遠回りに見えるかもしれません。
しかし今振り返ると、この判断は間違っていなかったと思います。
焦って働き始めるよりも、回復に時間を使ったことで、その後の就労移行支援や再就職につなげることができました。
一方で、仕事を続けながら治療を続けている人を見ると本当にすごいと思います。
私にはできませんでした。
だからこそ、仕事と治療を両立している人たちを心から尊敬しています。
ただ、人にはそれぞれ限界があります。
私の場合は、一度立ち止まって回復に専念することが必要だったのだと思います。
不安をなくすのではなく、不安と付き合うことを覚えた

無職期間中、お金の不安が完全になくなった日はありませんでした。
傷病手当金を受給している時も、
失業手当を受給している時も、
就労移行支援に通い始めた後も、
常に将来への不安はありました。
私は当時、
「不安をなくしたい」
と思っていました。
しかし今振り返ると、それは難しいことだったと思います。
なぜなら、不安には根拠があったからです。
無職であること。
住宅ローンがあること。
家族を養う立場であること。
再就職できる保証がないこと。
不安になるのは当然でした。
そこで私が意識したのは、不安を消すことではなく、今日できることを続けることでした。
無職期間中は図書館へ行くことがよくありました。
散歩もしました。
YouTubeを見て過ごす日もありました。
疲れている日は昼寝をしました。
特別なことではありません。
ただ、その時の自分にできることを続けていました。
2021年7月にはブログやアフィリエイトも始めました。
大きく稼げたわけではありませんが、少しでも前に進んでいる感覚を持てたことは良かったと思います。
また、2021年3月頃からは就労移行支援について調べ始めました。
すぐに通所したわけではありませんが、
「社会復帰のための選択肢がある」
と思えたことは精神的な支えになりました。
結局のところ、不安はすぐには消えませんでした。
再就職が決まっても不安は残っていました。
本当に不安が小さくなったと感じたのは、再就職して1年ほど経った頃です。
上司から仕事ぶりを認められ、
「この会社でやっていけそうだ」
と思えた時、ようやく肩の力が抜けたような気がしました。
だから今、不安の中にいる人に伝えたいことがあります。
不安をゼロにしようとしなくて大丈夫です。
私も不安を抱えたまま前に進みました。
少しずつでもできることを続けていけば、状況は必ず変わっていきます。
今振り返って思うこと

無職期間中は、お金の不安が頭から離れませんでした。
住宅ローン。
家族の生活。
貯金の減少。
再就職への焦り。
毎日のように将来を心配していました。
しかし今振り返ると、お金の不安そのものよりも「将来が見えないこと」が苦しかったのだと思います。
当時は先のことが何も分かりませんでした。
就労移行支援に通うことになるとも思っていませんでしたし、再就職できる保証もありませんでした。
だから不安になるのは当然だったと思います。
それでも、傷病手当金や失業手当など利用できる制度を活用しながら、一日一日を過ごしました。
図書館に行き、散歩をし、昼寝をし、ブログを始めました。
時には義父に助けてもらいながら、なんとか前へ進んでいました。
結果として私は就労移行支援を経て再就職することができました。
👉 「就労移行支援から再就職した体験談」
そして再就職から1年ほど経った頃、上司から仕事ぶりを認められたことで、ようやく大きな不安から解放されたように感じました。
もし今の私が、2021年6月に退職したばかりの自分に声をかけるとしたら、こう言うと思います。
「無理して頑張りすぎたね。お疲れ様。まずはゆっくり休んでください。なんとかなるよ」
当時の私は、この言葉を信じられなかったかもしれません。
それでも実際に、なんとかなりました。
だから今、お金の不安で苦しんでいる人にも伝えたいです。
焦らなくて大丈夫です。
不安があっても大丈夫です。
まずは今日を乗り切ることを考えてください。
そして、助けを借りながらでもいいので、一歩ずつ前へ進んでください。
すぐには変わらなくても、状況は少しずつ変わっていきます。