私は41歳でうつ病が再発し、会社を退職しました。
それまで約20年間、製造業の技術職として働いていましたが、病気の影響で働き続けることが難しくなりました。
退職後は引きこもりのような生活を送り、将来への不安ばかりが大きくなっていきました。
しかし、就労移行支援を利用したことで少しずつ社会とのつながりを取り戻し、21か月の無職期間を乗り越えて現在は精密機械メーカーで働いています。
この記事では、
・就労移行支援とはどんな制度なのか
・私が利用を決めた理由
・実際に受けた訓練内容
・一般雇用で再就職するまでの流れ
を体験談とあわせて解説します。
「まずは私がなぜ就労移行支援に通うことになったのか知りたい」
という方は、こちらの記事もご覧ください。
これから利用を検討している方の参考になれば幸いです。
目次
就労移行支援とは?
就労移行支援とは、障害や精神疾患などにより働くことに不安がある人が、一般企業への就職を目指すための福祉サービスです。
就職活動のサポートだけでなく、
- 生活リズムの改善
- ビジネスマナーの習得
- パソコン訓練
- 資格取得
- 面接対策
などを受けられます。
私も利用前は、
「働きたい気持ちはあるけれど自信がない」
という状態でした。
そのような人が社会復帰への準備を進める場所が就労移行支援です。
就労移行支援の利用対象者
利用対象となるのは、一般的に以下のような方です。
- うつ病
- 双極性障害
- 発達障害
- 統合失調症
- 身体障害
- 知的障害
などがあり就労を希望している人です。
年齢は原則18歳以上65歳未満です。
障害者手帳がなくても利用できる場合があります。
詳しくは自治体や事業所へ確認しましょう。
就労移行支援で受けられる支援内容
生活リズムを整える
私が最初に苦労したのは生活リズムでした。
無職期間中は昼夜逆転気味になり、外出する機会も通院以外ほとんどありませんでした。
就労移行支援へ通所することで、
- 朝起きる
- 外出する
- 決まった時間に活動する
という習慣が身につきました。
社会復帰の土台は生活リズムだと感じています。
資格取得や学習
私は再就職活動で
「無職期間に何をしていましたか?」
と聞かれることを想定していました。
そこで就労移行支援では資格取得の勉強に力を入れました。
私は就労移行支援で資格取得の勉強にも取り組みました。
単に資格を取ることが目的ではなく、再就職後に会社で集中して働くための訓練にもなると考えたからです。
実際にどのような勉強をしたのかは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
👉 「【体験談】就労移行支援で資格取得した話|再就職に向けて勉強したこと」
就職活動のサポート
就労移行支援では、
- 履歴書添削
- 職務経歴書添削
- 模擬面接
- 求人相談
などの支援を受けられます。
一人で就職活動をするより安心感がありました。
就労移行支援の利用料金
就労移行支援の利用を検討している方の中には、
「お金はどれくらいかかるのだろう?」
と不安に感じる方もいるでしょう。
就労移行支援の利用料は原則としてサービス費用の1割負担です。
ただし、実際には世帯収入によって負担上限額が決まっており、多くの方が自己負担なしで利用しています。
利用料金の目安は以下のとおりです。
- 生活保護受給世帯:0円
- 市町村民税非課税世帯:0円
- 一定所得以下の世帯:上限あり
- 一定以上の所得がある世帯:上限あり
私は退職時までの収入から「一定対象以下の世帯」に該当していたため月額9,300円で利用していました。
利用料は本人の収入ではなく世帯収入で判定されるため、事前に確認しておくと安心です。
また、交通費や昼食代の補助を行っている事業所もあります。
利用を検討している方は、見学時に確認してみましょう。
私が就労移行支援に通った理由
退職後、私は約13か月間ほとんど引きこもり状態でした。
働きたい気持ちはあるものの、
- 体力に自信がない
- また再発したらどうしよう
- 仕事についていけるだろうか
という不安が大きかったのです。
そんなとき主治医から就労移行支援を勧められました。
最初は利用に抵抗もありましたが、見学や体験利用を通して
「ここなら社会復帰の準備ができそうだ」
と思い利用を決めました。
利用を決めた当時の状況や考えについては、こちらの記事で詳しく書いています。
👉 「【体験談】私が就労移行支援に通った理由|40代無職から社会復帰を目指したきっかけ」
就労移行支援のメリット
社会とのつながりを取り戻せる
無職期間が長くなると、人と話す機会が減ります。
私も家族以外とほとんど話さない日が続きました。
就労移行支援に通うことで、人と関わる感覚を少しずつ取り戻せました。
自信を回復できる
毎日通所し、
- 勉強する
- 課題に取り組む
- 面接練習をする
といった経験の積み重ねが自信につながりました。
就職後もサポートが受けられる
多くの事業所では就職後の定着支援があります。
就職して終わりではない点も大きなメリットです。
就労移行支援のデメリット
通所が負担になることもある
体調が不安定な時期は通所そのものが大変です。
私も最初は疲れてしまい、帰宅後は横になることがありました。
事業所によって支援内容が異なる
事業所ごとに特色があります。
資格取得に強いところもあれば、パソコン訓練に力を入れているところもあります。
見学や体験利用は必ず行うことをおすすめします。
就労移行支援は意味ないと言われる理由
インターネットでは
「意味がない」
「就職できなかった」
という意見も見かけます。
なぜそのように言われるのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
👉 「【体験談】就労移行支援は意味ない?そう言われる理由と実際に通った私の体験談」
就労移行支援の選び方
私が重視したポイントは次の3つです。
- 自習時間が十分に取れるか
- 通いやすい場所にあるか
- 自分の目標に合った支援が受けられるか
私は資格取得を重視していたため、比較的自由に時間を使える事業所を選びました。
👉 「就労移行支援の選び方|失敗しない7つのポイント【利用経験者が解説】」
なぜ障害者雇用ではなく一般雇用を目指したのか
就労移行支援を利用する人の中には、障害者雇用を目指す方もいます。
私は悩んだ末に一般雇用へ挑戦することを選びました。
理由は、
- これまでの職歴を活かしたかった
- 技術職として再挑戦したかった
- 自分の可能性を試したかった
からです。
もちろん障害者雇用が悪いという意味ではありません。
自分に合った働き方を選ぶことが大切です。
就労移行支援から再就職できた
就労移行支援での訓練を続けた結果、私は精密機械メーカーへ再就職することができました。
もちろん順調だったわけではありません。
不安もありましたし、何度も落ち込むこともありました。
それでも、
- 通所を継続したこと
- 資格取得に取り組んだこと
- 就職活動を続けたこと
が結果につながったと思います。
👉 「【体験談】就労移行支援から再就職した私の話|40代うつ病から社会復帰できた理由」
これから利用を考えている方へ
私は21か月の無職期間を経験しました。
当時は、
「もう働けないかもしれない」
と思っていました。
しかし、就労移行支援を利用したことで少しずつ前に進めるようになりました。
すぐに結果が出なくても大丈夫です。
まずは見学や体験利用から始めてみてください。
まとめ
就労移行支援は、精神疾患や障害を抱えながら社会復帰を目指す人にとって心強い制度です。
私自身も、
- 約21か月の無職期間
- 就労移行支援の利用
- 資格取得
- 一般雇用での再就職
という経験をしてきました。
もし今、
「働きたいけれど不安がある」
と感じているなら、一人で抱え込まずに就労移行支援という選択肢を検討してみてください。
<関連記事>
▼就労移行支援を利用するか悩んでいる方
👉 「【体験談】私が就労移行支援に通った理由|40代無職から社会復帰を目指したきっかけ」
▼事業所選びで失敗したくない方
▼一般雇用と障害者雇用で迷っている方
▶再就職までの流れを知りたい方